科学立国の国でありながら、日本の教育課程ではそもそも「科学とは何か」を教えない。科学とは何で、神話や宗教とはどう違うのか。科学はどうしてこうも「成功」し、この星の文明に多大な影響を与えたのか。なんてことを考えるための手がかりは、ありそうであまりない。
科学哲学とは、科学という営みそのものを研究する分野だが、上に書いたような素朴な疑問を考えるために気軽に紐解けるような入門書は多くはない。そんな中で、本書は非常に読みやすく、しかもけっこう深みのある科学哲学入門書であり、他にほとんど例をみないかもしれない。
科学とは何か、を考えてみたい人が最初に読む一冊としてオススメ。