かなり衝撃的。脳内で「創造力」「心」といったものを産みだす非線形のゆらぎが、どこに由来するかについて、すばらしく斬新な仮説を提示しています(読む人の楽しみを奪うので敢えて書きません)。検証には多大な困難がありそうですが、久々にワクワクする仮説に出会った気分です。
核心に至るまでの部分も、コンピュータ、量子力学、熱力学、神経科学、複雑系、進化論、自己組織化などについての超入門編の総説になっており、これから勉強しようとする人にはオススメです。これらの諸領域が、どう組み合わさって今世紀の科学を形づくっていくのか、著者の考えも語られています。